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システム運用マニュアルと操作マニュアルの違い

システムに付随するドキュメントは多岐にわたります。
数あるドキュメント群の中でも、マニュアルは業務を円滑に運用させるために活用されます。
複雑なシステムや規模が大きいシステムになれば、マニュアルの正確性や分かりやすさ、探しやすさは必要不可欠な要素になります。

マニュアルの特性を理解する

よく聞くエピソードとして、「開発元が提供するマニュアルは分かりにくい」という話があります。開発者目線で作られているため、仕様説明を中心とした画面仕様書のようなマニュアルになりがちなのです。
システムを利用するユーザーからすると、画面の仕様を理解し、自分の業務に置き換えた操作方法を理解しなければなりません。
運用する側の目線で作られたマニュアルと、操作する側の目線で作られたマニュアルでは、読み手が必要な情報が異なります。ゆえに説明する内容も読み手に合わせる必要があります。
運用マニュアルと操作マニュアルの特性が反映されたマニュアルを提供することで、ユーザーはシステムを円滑に運用できます。

運用マニュアルとは

システムにおける運用マニュアルとは、おもにシステム管理者や保守担当者などをターゲットに書かれたマニュアルです。
運用や保守などに必要な情報や、トラブルが発生したときの対応方法、ユーザー登録や操作ログなどデータ管理に関する情報など、システムを円滑に運用するために必要なマニュアルです。

操作マニュアルとは

操作マニュアルは、システムを利用して業務を行う人をターゲットに書かれたマニュアルです。
伝票の発行や経費申請、費用処理などの業務を行うため、システムでどのように操作/入力すればよいかを解説したマニュアルです。

運用マニュアルと操作マニュアルの違い

上記で述べたように、運用マニュアルと操作マニュアルの大きな違いは読み手が必要とする情報です。
読み手が異なれば、マニュアル内で使用する用語や説明の粒度、丁寧さも変わってきます。

運用マニュアルは、管理者などシステムに関する理解度が高い人が読むマニュアルです。
専門的な用語が含まれていたり、パソコンの操作やログイン方法などは理解している前提として省略することもあります。
エラーコード一覧やシステム仕様に関する情報を記載することもあるでしょう。
システムを中心に説明する事項が多いため、画面やメニューを中心とした目次構成、ページ構成となります。

一方、操作マニュアルは一般ユーザーを想定しているので、読み手のパソコンスキルやシステム理解度はさまざまです。
専門的な用語を記載する場合は、その用語の解説コラムを記述したり、ログイン方法やメニューの表示方法なども操作手順にして記述する必要があります。
システムの画面構成が複雑であれば、操作手順に応じたスクリーンショットや押下する箇所の明示も必要になります。
業務を実行するために何をすればよいかを説明するため、業務内容やユーザータスクを中心とした目次構成、ページ構成となります。

マニュアルの作成方法

運用マニュアルと操作マニュアルの違いを理解したところで、実際にマニュアルを作成するにはどうしたら良いでしょうか。
印刷物、PDFファイル、HTMLファイルなど提供するメディアフォーマットによって作成手法はさまざまですが、共通する制作手法を以下にまとめてみました。ご参考になれば幸いです。

  • 1. ターゲット(読み手)を設定する
  • 2. マニュアルの目的と範囲を定義する
  • 3.目次構成を決める
  • 4.ページのレイアウトフォーマットと段落スタイルを決める
  • 5.システム仕様や画面遷移など執筆に必要な情報を集める
  • 6.情報を整理し分かりやすい文章で記述する
  • 7.情報にあった段落スタイルを設定する
  • 8.イラストや画像を活用して分かりやすくする
  • 9.校閲やテストを行い誤りや分かりにくい箇所を修正する
  • 10.最終校として仕上げ公開する
  • 11.運用公開後も改訂を行い最新の情報を公開する

まとめ

システムの運用マニュアルと操作マニュアルは、その特性上、内容はまったく異なります。
目次の並び順やタイトルのつけ方など、読み手を具体的に想定し、配慮することで、読みやすく探しやすいマニュアルになります。
管理者やユーザーがマニュアルを活用できるようになると、システム担当者や先輩社員に聞いて回ることもなく、自己解決できるようになり、システムの円滑な運用につながることでしょう。
また、誰にでも分かりやすいマニュアルは、システムの運用方法や業務の操作手順の解決にとどまらず、新入社員の入社時や人事異動などによる業務教育時のコンテンツとしても活用できます。

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●はたらきかたマニュアル

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