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安全で伝わる取扱説明書へ|IEC/IEEE 82079-1を活用したマニュアル改善の考え方

安全で伝わる取扱説明書へ|IEC/IEEE 82079-1を活用したマニュアル改善の考え方

このコラムを書いた人

〇〇企画部 A.H

取扱説明書やマニュアルは、製品の使い方を説明するだけの資料に留まりません。ユーザーが安全に、正しく、そして安心して製品やサービスを利用するための重要な情報媒体として機能します。
しかし、長年にわたり改訂を繰り返してきた取扱説明書には、記載内容の妥当性や見やすさの欠如、さらには媒体選定のミスマッチなど、さまざまな課題が潜んでいることが少なくありません。

本コラムでは、情報の質と安全性を高めるための国際規格「IEC/IEEE 82079-1」を活用した取扱説明書の見直しと、コンテンツ改善の具体的なポイントについて解説します。

1分でわかる!本記事のハイライト

以下の図解で、本コラムでお伝えしたい「取扱説明書が抱える課題から、国際規格を用いた解決策」の全体像をまとめました。

現在のマニュアル制作においてこのようなお悩みはありませんか?
当社では、国際規格「IEC/IEEE 82079-1」を活用し、見やすさと法規対応を両立した解決策をご提案しています。
「IEC/IEEE 82079-1」とは、製品の使い方から廃棄まで、誰もが安全に理解できるようにするための世界共通ルールです。
実際にこの規格に準拠して改善を行うことで、ユーザーの混乱を招くマニュアルから、安全・正確・効率的なマニュアルへと生まれ変わります。

各項目の詳しい解説や背景については、以下のコラム本文をご覧ください。

取扱説明書に潜む課題とリスク

社内で長年運用されている取扱説明書において、必要な情報が適切に伝わっていないケースは多く見受けられます。
具体的には、以下のような課題が挙げられます。

  • 必要な記載要件や法規対応が網羅されているか不安がある

  • 文字量が多く、紙面が密集して読みにくい

  • 情報が整理されておらず、ユーザーが目的の情報を探しづらい

  • 過去のマニュアルから流用している記載の理由や根拠が不明確である

  • 社内にマニュアル制作に関する明確なルールが存在しない

  • 現代のユーザーに合わせて、紙、Web、動画などどの媒体で提供すべきか判断できない

取扱説明書の品質が十分でない場合、ユーザーの誤解や誤用を招く恐れがあります。これは単なる顧客満足度の低下に留まらず、問い合わせ件数の増加やサポートコストの増大、さらには製品事故による法的リスクに直結する可能性も孕んでいます。企業にとって、マニュアルの品質管理はリスクマネジメントの観点からも極めて重要です。

IEC/IEEE 82079-1を活用したマニュアル制作の考え方

取扱説明書を根本的に改善するうえで有効なアプローチのひとつが、国際規格「IEC/IEEE 82079-1」に基づくコンテンツ制作です。
IEC/IEEE 82079-1は、製品やサービスの使用説明を、ユーザーが安全かつ正しく理解できるように作成するための国際的なルールと原則を定めたものです。この規格を活用することで、取扱説明書の構成、記載内容、表現、媒体、体裁を体系的かつ客観的に見直すことが可能になります。

求められる5つの基本原則

IEC/IEEE 82079-1では、取扱説明書に対して主に以下の観点が求められます。

  1. 明確性: 曖昧な表現を避け、一義的に理解できること。

  2. 正確性: 提供される情報が事実に基づき、誤りがないこと。

  3. ユーザー指向: 読み手の知識レベルや利用状況に配慮されていること。

  4. 一貫性: 用語や表現、レイアウトが統一されていること。

  5. 完全性: 必要な情報が漏れなく網羅されていること。

単に製品の仕様を掲載するのではなく、「だれが読んでも誤解なく理解できるか」「安全に使用するための情報が欠落していないか」という視点が不可欠です。

適用対象とライフサイクル全体への配慮

この規格は、医療機器、産業機器、ソフトウェア、家庭用機器から、無形のサービスやシステム、業務手順に至るまで、幅広い対象に適用できる汎用的な考え方です。

また、ユーザーが操作する「使用時」だけでなく、製品のライフサイクル全体(設計、製造、出荷、使用、保守、廃棄)を視野に入れて情報を整理することが求められます。これにより、製品に関わるすべてのフェーズで安全性を確保するための情報提供が可能になります。

国際規格に基づく取扱説明書の具体的な改善ポイント

国際規格の考え方を取り入れ、実際に取扱説明書をリニューアルする際の具体的な改善ポイントは以下の通りです。

1. 情報構成の整理と構造化

必要な情報を、ユーザーの行動順やタスクベースで整理し、探しやすくします。情報の構造化を行うことで、読者が直感的に目的のページへアクセスできるようになります。

2. 表現と用語の統一

マニュアル内で使用される用語や文体、警告表現のルールを統一し、読み手の混乱を防ぎます。特に安全に関わる警告表示は、規格に則った一貫した表現が求められます。

3. デザインとレイアウトの見直し

文字の密集を避け、適切な余白を設けることで視認性を高めます。見出しの階層を明確にし、図解やアイコンを効果的に活用することで、テキストだけに依存しない直感的な理解を促進します。

4. 法規記載の確認と網羅

PL法(製造物責任法)をはじめとした関連法規の観点から、製品の安全な使用に不可欠な警告や注意書きが網羅されているかを確認し、リスクを低減します。

5. 提供媒体の最適化

ユーザーの利用環境に応じ、紙媒体だけでなく、検索性の高いWebマニュアルや、操作手順を視覚的に伝える動画など、最適な提供媒体を検討・選定します。

マニュアル改善によって期待できる効果

IEC/IEEE 82079-1に基づいて取扱説明書を見直すことで、企業とユーザーの双方に多くのメリットをもたらします。

  • リスクの低減: ユーザーの安全を確保し、誤使用や誤解による事故を防止するとともに、法的コンプライアンスへの対応を強化できます。

  • コストの削減: マニュアルのわかりやすさが向上することで、自己解決率が高まり、コールセンター等への問い合わせやサポートコストを削減できます。

  • ブランドへの信頼向上: 情報の一貫性と見やすさが向上し、ユーザー満足度が高まることで、製品や企業に対する信頼感が醸成されます。

「なんとなく継ぎ足しで作られてきた説明書」から、「安全・正確・効率的に伝わる説明書」へと進化させることが可能です。

YAMAGATA株式会社のマニュアル制作支援

当社では、長年培ってきたドキュメント制作のノウハウを活かし、国際規格「IEC/IEEE 82079-1」の考え方を取り入れた取扱説明書の課題分析から改善提案、コンテンツ制作までをワンストップで対応しています。

YAMAGATA株式会社は、使う人の「分かりやすい」を徹底追求しています。ユーザー視点での情報構造化や、専門用語の平易な解説、図解・イラストの効果的な活用を通じて、直感的に伝わるマニュアルを提供します。既存マニュアルの記載内容や構成、デザイン、法規対応の状況を客観的に評価し、ユーザーにとってわかりやすく、企業にとってもリスク低減につながる取扱説明書づくりをご支援します。
また、制作プロセスにおいては、企画段階からお客様との密な対話を重視し、認識の齟齬を防ぐことで、期待を超える品質を実現しています。紙媒体はもちろん、Webマニュアルの構築など、最適なメディア選定にも対応可能です。

まとめ

取扱説明書は、製品やサービスの価値を正しく伝え、ユーザーの安全を守るための重要な顧客接点です。わかりにくいマニュアルは、ユーザーの混乱を招くだけでなく、企業にとっての潜在的なリスクとなります。
国際規格「IEC/IEEE 82079-1」の原則を活用して取扱説明書を根本的に見直すことで、情報の安全性、正確性、そしてわかりやすさを飛躍的に高めることができます。既存のドキュメントに課題を感じている場合は、ぜひ一度専門的な視点での評価と見直しを実施してみてはいかがでしょうか。

取扱説明書の見直しやリニューアルをご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。課題を分析し、貴社に最適な改善案をご提案いたします。

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